鹿児島で陶芸やってます。ときどきデザインの仕事もしてます。
by しきこ
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「季語」について
2006年 09月 15日 *
『句・織・亭』のほうで質問したものをこちらへ転載しました。


     しんとして 色なき風の 街を刷き    さえら


↑この「色なき風」が、秋の季語 とのことでした。

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【質問】

「色なき風」が、秋の季語だと知り、調べたらありました。
この季語というものは、昔の歌人とか俳人が作ったものなんでしょうか?
また、季語というのは、自分たちで作っていけるものなんでしょうか? 

                                           しきこ

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センセイのコメントです。


♪ しきこさんへ

季語は、時候(季節、「九月=長月」など月ごとの呼び名)、天文(気象)、地理(山、川、海など)、人事(生活)、年中行事、忌日(有名なひとの)、動物、植物、食べ物に分類されます。

ここで、ちょっと俳句の歴史を…

一般的に俳句と呼んでいますが、芭蕉のころ、つまり、江戸時代は、まだ「俳諧」と呼ばれていて、「俳句」と呼ぶようになったのは明治以降、子規がそう呼びはじめたといわれています。

なお、文芸として「俳諧」が確立されたのが江戸時代ということで、ひとびとのあいだで五七五の短詩が詠まれるようになったのは室町のころです。(それまでは、貴族の文化でした)

そうした背景のなかで、冒頭の分類(もちろん、はじめから分類されていたわけではありません)にそって、それぞれの季節にふさわしい言葉が季語として成立していったわけです。
そのなかには、有名な俳人や歌人が作品のなかで詠んできた言葉も数おおくふくまれています。


さて、季語を「自分たちで作っていけるもの」なのかという質問ですが、わたしたちがつねに未来へとむかってすすんでいるかぎり「季語はふえつづける」ということを答えとしたいと思います。

わたしたちは、日々、新しい情報やできごとと出会っているわけですから、「いま」を表現しようとすれば「新しい季語」が必要になるわけです。
おおくのひとたちと共通の概念をもつことのできる言葉もふえてきています。たとえば「バレンタインデー(2月・春)」「サーフボード(夏)」などがそれです。

ただ、「季語はふえつづける」とはいっても、「わたしは、秋にポッキーを食べるのが好きだから、ポッキーを秋の季語にします」などという、ひとりよがりなことはできません。
季語としてつかう言葉は、すくなくとも、大半のひとが「あっ、これって秋によくやるよね〜」と、納得できるものでなければならないのではないでしょう。

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by shikikobo | 2006-09-15 12:43 | 【短歌・俳句の質問】 | Comments(4) *
Commented by ワイン at 2006-09-15 14:39 x
丁寧な解説、ありがとうございます。
『季語はふえつつ゛ける』・・・シキコさんにスイッチが入ったかもです^^
季語にこだわった「句、歌」を考えてみようと思います。
これからの季節がさらによさそうですね。
Commented by shikikobo at 2006-09-15 16:07
↑「季語」より、「子規」に、スイッチが入ってしまいました。
ここんとこ、あちこちで、「正岡子規」を目にするようです。^^
Commented by ビオラ at 2006-09-15 16:34 x
きのう、クイズ番組で{柿食えばー・・・」の句の作者はどなた?
ってクイズやってました。

ひょっとして、「紅白の」とか「豪華絢爛競い合い・・・」とか
の句は冬の季語になったりして・・?
いやいや・・いずれですよ。、あと100年後くらいあとのお話。
その前に紅白って番組がもうないか・・!
冗談はさておき、お勉強になりました。飲み込むのに時間は
かかりますけど^^;。
Commented by shikikobo at 2006-09-15 18:49
「季語はふえつづける」・・・、センセイがいつも、「今を生きてる私たち」とか、
「今の言葉で」とか、「自分の言葉で」と、言われるのに通じるものがあります。
私も この秋はイメチェンをはかりたいと思います。^^